NPO法人平塚らいてうの会
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●平塚らいてうの日記

 平塚らいてうの会は、平塚らいてうの遺品のうち、日記や書簡等の肉筆資料の整理・解読作業を進めてきましたが、2019年1月、資料的価値が高いと思われる平塚らいてう『戦後日記(1953-58)』をデジタル化し、公開しました。平塚らいてうの会紀要第12号には、その全文書き起こしと解説を掲載しました。
 2022年10月には、新たに、その前段に当たる『戦後日記(1948-50)』と、戦前の『1929年日記』を公開しました。平塚らいてうの会紀要第14号には、『戦後日記(1948-50)』『1929年日記』の解説と書き起こしを掲載しています。
 らいてうの日記や書簡、原稿下書きなどの肉筆資料は、年月の経過により紙質が劣化しつつありました。そのため、2022年3月、平塚らいてうの会は、法政大学大原社会問題研究所に日記などの資料を一括で寄贈しました。大原社会問題研究所でデジタル化し、公開に向けて作業が進められています。(大原社会問題研究所への資料の寄贈については、平塚らいてうの会ニュース第117号を御参照ください。)



 平塚らいてう『1929年日記』
 『1929年日記』は、「アサヒ日記(こども用)」(朝日新聞社)に書かれた日記です。
 東京・成城の家に家族とともに転居し2年近く経った1929年の1月1日から4月8日まで、「今年より日記をつけることに決めた。どんなに短くとも毎日書くことを実行したいと祈念する。」という文章から始まり、原稿の執筆、様々な人たちの来訪と各所への訪問、博史や子どもたちの様子などが書かれています。

平塚らいてう『1929年日記』(pdf)



 平塚らいてう『戦後日記(1948-50)』
 これまで公開されてこなかった『らいてう戦後日記(1948−50)』(らいてうの孫の奥村直史さんが所蔵されていたもの)は、『らいてう戦後日記(1953−58)』の前段に当たるものであり、2021年4月、らいてうの家でその一部(複製)が初めて展示・公開されました。
 1950年4月13日の日記には、「平和問題、講和問題について、婦人の総意を代表する声明を国内及び国外に、今こそしなければならない瞬間だとこの数日しきりに思い悩む。」と書かれています。

平塚らいてう『戦後日記(1948-50)』(pdf)


 2021年4月の日記公開時には、共同通信から事前及びらいてうの家の開館日に取材があり、2021年4月21日、24日、6月4日に記事が配信され、それを受けて全国各紙の紙面にも記事が掲載されました。
 朝日新聞(長野版)では、未公開日記が見つかり らいてうの家で公開していることが紹介され、朝日新聞デジタル(ウエブ)にも らいてうの家の写真入りで 記事 が掲載されました。(2021年5月21日付)

 読売新聞(長野版)でも、平和への考えを書き留めた日記の複製が らいてうの家で展示されていることが紹介されました。(2021年5月23日付)

《記事掲載紙》北海道新聞、室蘭民報、河北新報、東奥日報、秋田魁新報、山形新聞、岩手日報、下野新聞、埼玉新聞、朝日新聞(長野版)、読売新聞(長野版)、毎日新聞(長野版)、日本経済新聞、東京新聞、神奈川新聞、山梨日日新聞、信濃毎日新聞、中日新聞、伊勢新聞、静岡新聞、北日本新聞、北國新聞、福井新聞、京都新聞、中国新聞、山口新聞、四国新聞、愛媛新聞、徳島新聞、高知新聞、西日本新聞、長崎新聞、佐賀新聞、熊本日日新聞、琉球新報、聖教新聞など

日本経済新聞:「平和問題に女性の声を」 らいてう未公開日記発見 (2021年4月23日付紙面にも掲載)

朝日新聞:没後50年の平塚らいてう、日記ににじむ平和への信念 (2021年5月21日)

共同通信:元祖「#わきまえない女」、その意外な素顔とは平塚らいてう没後半世紀、遺族が日記公開 (2021年6月4日)


 平塚らいてう『戦後日記(1953-58)』
 『戦後日記(1953-58)』は、らいてうが戦後国際的な平和運動に加わり、湯川秀樹らとともに原水爆禁止を求めて活動をはじめた1950年代のものです。小型の大学ノート1冊に書かれ、時期は断続的ですが、国際民婦連の副会長を引き受けたいきさつや世界平和アピール7人委員会の活動のことなど、興味ある記述がみられます。
 特に、1954年の「ビキニ事件」に衝撃を受けた湯川秀樹が世界に核兵器の廃止を訴える活動に進む時期には、彼の行動を報道した新聞記事が多数貼付されていることは注目されます。2018年、湯川秀樹の「1954年日記」の一部(ビキニ事件関連部分)が公開されましたが、それともかかわる貴重な資料です。

平塚らいてう『戦後日記(1953-58)』(pdf)


平塚らいてう『戦後日記(1953-58)』公開と説明会開催のお知らせ (pdf)(2019年1月)

平塚らいてうの会紀要 第12号に『戦後日記(1953-58)』の全文書き起こしと解説を掲載(2019年8月)

 紀要第12号に掲載した『戦後日記(1953-58)』の書き起こしについて、各方面からのアドバイスをいただき、訂正と新たに判読できた部分がありましたので、一覧表を作成しました。[こちら] をご覧ください。(2019年10月)


 2019年1月の日記公開時には、原本展示の様子などが共同通信から記事と 動画 で配信されました。(2019年1月22日)

 この配信を受け、東奥日報、下野新聞、東京新聞、山梨日日新聞、信濃毎日新聞、静岡新聞、京都新聞、神戸新聞、熊本日日新聞、長崎新聞、琉球新報などの紙面に記事や写真が掲載されました。

 朝日新聞デジタル(ウエブ)にも記事が掲載され、2019年1月29日付 同紙朝刊(東京本社版)第3社会面にも写真入りで記事が掲載されました。